○大腸ガンは増えています。
このところ、胃ガンによる死亡率は少しづつ減少してきていますが、逆に大腸ガンは増加の傾向にあります。食事が欧米に似てきたためと言われています。

○大腸ガンは予防できるのでしょうか?
食物中の脂肪分を減らし、繊維質を多くし、便通を良くすることが、予防につながるといわれていますが、どのくらい効果があるのかは不明です。

○大腸ガンの検診はどうしたらよいのでしょう
まず、便潜血反応の検査をして、便に血液が混じっているかどうか調べ、血液が認められると、大腸X線検査や大腸内視鏡検査で精密検査を行います。

○便潜血反応
検査用の試験管内に便を少量とってもらい、その中に血液が混じっているかどうか調べます。普通は2日間連続で2回行います。簡単な検査ですので、できるだけ受け入れて下さい。大腸ガンがありますと必ずといって良いくらい出血しますので、便潜血反応陽性となります。ガンのほかポリープ、痔などいろいろな病気でも陽性となりますので、便潜血反応陽性となった人は、かならず大腸X線検査か。大腸内視鏡検査を受けましょう。

○大腸X線検査
検査の前日、1日(3食)検査食(残りかすが出ないので便が出ない食事)を食べていただき、その夜下剤を使って、便をすべて出してしまいます。翌日、バリウムと空気を肛門より、大腸に入れレントゲン写真をとります。これでガンやポリープらしいものが見つかると、内視鏡検査をすることになります。便が残っていることも多く、病変か、便の残りかに迷うこともあります。

○大腸内視鏡監査
便潜血反応や、大腸X線検査で異常があった時、また、便に血液が混じっていることが分かった時など内視鏡検査をします。検査方法は、前日夜下剤を飲んでいただき、検査当日腸内を洗浄する液を2・ほど飲んでいただき、腸内をきれいにしてから、肛門より内視鏡を入れて、水や空気を送入しながら観察します。内視鏡検査では、色の違いを見ること、水をかけてじゃまなものを取りのぞくこと、病変があったとき、その組織を取ってくることなどが出来ますので、診断がずっと正確になります。しかし、検査技術が難しいのでほとんどが専門の施設で行われてきました。

○やりやすくなった内視鏡検査
当院では、内視鏡検査をやらなくなりました。
大腸は、壁が薄く問題が多いので、検査の上手な他医療機関におまかせしています。

                          院 長